バイデンが前回、選挙で勝ったのは、なぜだったか。
思い出して欲しい。
そう、バイデンに人気があったからではない。
米国民がトランプを避けたかったからだ。
無党派層が、反トランプの候補に投票すべく、
投票所に行ったからだ。
ポイントはいつもトランプ、にある。
今回も同じことが言えるかもしれない。
共和党は今回の狙撃未遂事件で、一気に
トランプ支持で一枚岩にまとまり、
バイデンの撤退につながった。
代役で急遽候補となったハリスは、副大統領として
実績、人気がないと言われる。
しかし、ポイントは、ハリスの実績、人気ではない。
接戦州で、無党派層がどれだけ投票に行くか、なのだ。
無党派層は、なかなかあのトランプを新たに応援する、と
思う人は多くないのではないか。
ただ、高齢バイデンには2期目はとうてい無理、と考えていた
トランプが嫌な接戦州の多くの無党派層の人々は、元々は
投票に行かない、という選択肢を採るつもりだっただろう。
しかし、ちょうどそこに、トランプと正に正反対の民主党候補が
突如現れたのだ。
男性に対し女性、
白人に対し黒人、
反移民に対し親移民、
犯罪者(笑)?に対し元検事、
暴言に対し正論、
そして、
高齢に対し壮年。
ズバリ正反対、つまり
トランプが支持集めに苦労しそうな層の要素を
ハリスは全て持っているのだ。
トランプは78歳、バイデンとたった3つ違い。
立派なおじいちゃんだ。ハリスは59歳。
トランプが嫌いな一部無党派層は、
ハリスに魅力が無くとも、ハリスをよく知らなくとも
ハリスに投票する可能性が十分にある。
トランプは急に攻め方を大きく変えねばならなくなった。
支離滅裂な違法発言を続けていては、元検事のエジキになる。
もちろん彼はハリスを攻撃するだろうが、
トランプ嫌いな無党派層を、投票に行かないように
仕向けるのは簡単ではないだろう。
「ハリスに魅力はないけど、トランプだけはイヤ!
民主がバイデンだったら投票に行かないけど、彼女なら行くわ。」
と思う女性などは、結構増えるのではないか。
あと3か月、ハリスは大きなミスをしない限り、
かなり善戦する可能性があるかもしれない。
トランプ、という強烈な個性のお陰だ(笑)。
トランプからすれば、今回は自分より高齢なバイデンが
最も戦いやすかっただろう。
彼はバイデンの応援をすべきだった(笑)。