先ほど出た9月分の米雇用統計、つよ。
失業率4.1%(事前予想4.2%)(上左)
雇用者数25.4万人(事前予想14.8万人)
平均時給+4.0%(事前予想+3.7%)(上右)
非農業部門雇用者数も非常に強い数字だが、注目は
私が以前から気にしていて、このコラムでも
良く取り上げている、平均時給だ。
3.7%予想に対し、4.0%!
グラフを見ると、先月分から明らかに前年比の鈍化傾向が
反転し加速へ向かっている。
賃金伸び率には粘着性があり、一度伸びが高まると、
コロナ前の年2~3%の伸びのペースには
簡単に戻らないのだ。
アメリカの賃上げペースは、タイトな労働需給を背景に、全然鈍る気配がない。
米では賃上げペースが鈍れば、労働者はすぐストだ、港湾業者のように!
これで利下げを続けたら、どうなるか。
インフレが再燃するだけだ。
マーケットでは、
米金利は当然急騰しているが、米株も上昇している。
雇用は悪化せず経済は強い、とはしゃいでいるのかもしれないが、
金利が上がれば、利下げどころではなくなる。
パウエルは雇用が心配、と9月に0.5%も利下げしたが、
早速逆方向の内容となった。
今回だけかもしれず、まだ分からないが、
やはり簡単に賃金インフレが収束することは考えづらい。
為替がドル高円安で日本株には追い風だが、
雇用は強くても、金利上昇で米株はいずれ潰される。
FRBは本当に、今後も利下げできるだろうか、してよいのだろうか?