今日20日の日経9面に、金の見通しについてのインタビュー記事がある。(「Foresight」)
ジョージ・ミリングスタンレー氏のSSGAは、かの世界最大の金ETF10兆円ファンド「SPDRゴールド・シェア」を運用している。
金に投資している人、ゴールド投資に関心のある人は、必ず読むべし!
私がこの記事で最も注目したのは、以下❶❷の2点。
❶「金価格が最高水準でも、中国人民銀行は11月に7カ月ぶりに金購入を再開した。」
というくだり。
「外貨準備の多様化や通貨価値下落の備えに対して依然として意欲的」と。
これには、驚いた。
ドル建て金の国際相場(チャート図)で、昨年末から2100ドルを突破する
急伸を演出した原動力は、この中国人民銀行の買い、と言われる。(上図)
言わずと知れた、中国の中央銀行だ。
24年の4月、2400ドル超まで買い、その後は止まったと言われていた。
その人民銀が、スッ高値でもまた買い始めたとは!
中国は、よほど慌てているのか。
なにか、近々事を起こそうとしている、のか。
ロシアは、ウクライナ戦争の前に、
2018年以降、ちゃんと金を大量に仕込んでいた。
この高値でも買う、ということは、当然まだまだ上がる
(上げる?)と中国が国家として見ているから、であろう。
❷「様々な国の中銀関係者と対話してきたが、金の保有比率を高めたいと聞いている」
これは、私が今まで指摘してきた通りだ。
多くの新興国などは、中央銀行の金準備が十分でなく、
米ドルに代わる安全資産としての需要が強いのだ。
下がればいくらでも買いは入る、と私が指摘する根拠は、このこと。
10月末の2800ドルの高値以降、上値を超える勢いはなく、
恐らく世界の投資マネー、個人も機関投資家も、この上げを見て
多く新規参入したと思われ、その状態でこの高値なので、
もう少し調整が入るか、と思っていた。
しかし、この人民銀の動きは意外だ。
2600越えでも、まだ買うのかあ~~。
チャートはドル建て金、週足の一目均衡表。
青の基準線が2560ドル付近。
目先は、下げてもここまで、なのかもしれない。
まあでも、ここを下抜けても、2400は割れないかなあ。
世界の中央銀行が大挙して待ってるし。